ギデオンとホッチ(クリミナル・マインド)に重なって見えた『頭上の敵機』の2人の指揮官
「頭上の敵機」1949年 (主演:グレゴリー・ペック)
TWELVE O'CLOCK HIGH
舞台は第二次大戦。英国アーチベリー飛行場駐屯 米国空軍の第918爆撃隊
(終盤のドイツ本土爆撃&戦闘シーンは実在のフィルムらしい)
歴史や戦局には疎いのでその辺さらっと。どーせ書こうとしても付け焼刃。それにこの映画は戦闘シーンはあまり出て来ず、苦悩しながらも918爆撃隊を立て直す指揮官が中心に描かれている人間ドラマ。
そして、、、
ここに出てくる対照的な2人の指揮官が、彼らの間柄も含めて「クリミナル・マインド」のギデオンとホッチに重なって見える部分があった。
この後は、映画のネタバレに繋がっています。
(中間は書いていないものの、ラストを書いている(ヒドイ))
***
ドイツ戦力の源泉の軍需工場を壊滅させるため、司令官は危険と知りつつ指揮下の部隊に昼間爆撃を敢行。その中で第918爆撃隊は敵の集中攻撃を受け、4分の1以上の未帰還機を出した。
キース・ダベンポート大佐
部下思いで信頼も厚い温情派。上官フランク・サベージ准将に、部隊が集中攻撃を受けるに到った原因を「運が悪かった」と答える。さらに部下はずっと休みなく戦場へ駆り出されている、と付け加えた。キースとフランクは友人だ。標的にされ易い昼間爆撃への不満も語った。フランクは司令官(オヤジ)に呼び出され、918部隊の失敗原因を尋ねられる。彼は答えたがらない。オヤジは「命令」を振りかざし、最後に彼は渋々言った。「指揮官に問題がある」
オヤジは直接キースに問い質す。彼はナビゲーターのミスを隠していた。それがミスを犯した張本人によって明らかに。それでも彼はそれも自分の責任と主張した。彼は感情を曝け出すタイプの人間だ。芳しくない戦況に彼自身が消耗し、彼の心情がそのまま部隊全体の士気低下に繋がっていた。温情があだとなり士気の弛みを招いた。キースは司令官の下で地上勤務に。そしてオヤジはキツイ仕事になると言いつつ、フランクに指揮を託す。
フランク・サベージ准将
穏やかで冷静な男。部隊を立て直すため手始めとして、ゲートで上官の車だからとノーチェックで素通りさせた者を叱りつけた。バーで酒を出すのも禁止。彼の徹底的な引き締め手法は、部下から当然反発を受け「鬼推奨」と呼ばれ転属願いが続出。演習を繰り返しやがて1つの成果を上げたが、それでもムチはくれても簡単にはアメをやろうとしない。1人が愚痴を零す。副官は言った。「キースとフランクの違いはたった1つ。それは理想の高さだ」
飛行編隊から勝手に外れた者が出た。彼は咄嗟にルームメートを救おうとした。編隊を維持しなければ強さを発揮することはできない。フランクは隊全体のルームメートを交換させた。
やがて成果と共に部下たちには連帯感が生まれ、彼を信頼し全員転属願いを取り下げた。だが、成長した優秀な人材を失って行く。皆の代表として意見を述べる率直さと、腕の良さを買っていた部下はまだ21歳の若さだった。当初、彼は転属願いを出していた。また叩き直そうと、機体に「厄病集団」とまで付けさせ任せた部下は、脊椎を痛めていながら隠し帰還と同時に失神する自体に至った。力み過ぎるほど追いつめた。フランクは表向き以前と変わらなかったが、そのことを語ってオヤジに指摘される。「可愛くなってつい保護したくなる。キースと同じだ」
ドイツ本土、重要なベアリング工場への攻撃
首尾は上々。明日もう一度攻撃すれば、工場を全壊させられそうだ。酒に酔った副官が言った。「戦争の罪を考えていたら、みんなの顔を思い出せなくなった…」
それでもフランクは意気揚々としているようだった。ところが当日いざ出撃という時になって手に力が入らず、飛行機に乗り込めない。指揮を任せたまでは良かった。だが部隊が離陸し始めた時「行かせてはいけない。失敗する」と騒ぎ立てて正気を失う。軍医や副官は言った。「彼は自分に責任を感じていた。感情を抑制し過ぎたために限界に達したんだ」
彼の心は部隊と一緒にドイツへ飛んでいた。誰の言葉も耳に入らない。キースの声すらも。
918部隊は目的を遂行し、21機中19機が生還。帰還の音を聞いて、ようやく彼は正気を取り戻した。いつものように戦況を問い合せ、それを満足げに聞いた後、眠くなったと言ってベットに横になった。キースはブーツを脱がせ、ブランケットをかけてやった。
映画はそこからポンと飛んで、私服のスーツ姿で副官がにこやかに車に乗り込むところで終わる。
***
「部下」とひとくくりで表現してしまった。大分中間を端折った。
本当は色々なタイプの階級も違う人物が出て来る。司令官は「雨に唄えば」では映画会社の社長さん役の人。人情味があって弁護士でもある副官、階級を何度も落とされたり戻されたりする若い子などなど、皆魅力的。クスッと笑えるシーン、ジーンと来るシーンもあり、最初に出てきたアイテムが後にもちゃんと出て来たり、それでストーリーが面白い。グレゴリー・ペックがカッコイイ(笑)
地上戦と違って悲惨なシーンは出てこない。その代わり空軍を描いたものって、いとも簡単に呆気なく死んで行くんだけどね…。
キースとフランクはどちらか一方が勝っている訳ではなく、2人とも司令官からの信頼も厚い。優秀で責任感も人一倍強い。ゆえにか2人とも壊れそうに。途中からみょーに被って見えた。全てではないけど、フランクがキースに助言を求めたりもするし。(主役はフランク)
クリミナルマインドを見ている人なら、どっちがどっちか分かりますよね。有名な映画だから、クリマイの製作陣がここから幾らかヒントを得たとしても不思議じゃないなぁ、という感じでした。
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